プロフィール

プロフィール
ニックネーム
ハンズ
血液型
その他
現住所
日本 
出身地
日本 
自己紹介
東京都世田谷区にある自立生活センターです。
どんなに重度の障害をもっていても地域の中で「自分らしく」生活しているよう、様々な試みや活動を行っています。

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自立生活センターの必要性
自立生活センターHANDS世田谷
初代理事長 山口成子


<HANDS世田谷設立の背景>

 世田谷区という地域は、光明養護学校という日本で最初の養護学校があるところです。昔は、重い障害者は通学することが困難ということもあり、「就学猶予」といった形で、義務教育の対象から外されていました。それでも、せめて教育だけでも人並みに受けさせてやりたいと情熱を持った親たちが、学校に通わせるために家族ごと引っ越してきて集まったために、他の地域と比べて障害を持つ方々が多く住んでいるところです。私もその中の一人です。
 しかし、最近は、その頃の親たちが高齢になり、子供達の介助が担いきれなくなってきているのが現状です。私の母などは、16年前に心筋梗塞で急に亡くなり、その時は何をどうすればいいか、途方に暮れたことを思い出します。その経験を生かして、障害者の自立生活は障害を持つすべての仲間達の問題だと考えて、個人のことだけでは解決しえないことを、自立生活センターという組織を作って解決していきたいと考え、1990年に (自立生活センター)HANDS世田谷を設立しました。

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<HANDS世田谷の活動内容>
 私達は、障害者の自立生活運動を進めていくために、大きく分けて3つの事業を行っています。
 1つ目は、自立生活プログラムです。自立生活を始めるにあたっては、制度をどのように受け、介助者をどうやって探し関係を作っていくか、受けた制度をどのように使うか、
生活をどのように組み立てていくか、など自分の力で考えて決めることが基本です。そのようなことのノウハウを、これから自分で生活を始めようとする方々に受講してもらいながら、
少しずつ自立生活ができる力を身につけていただくのが、このプログラムの目的です。

 2つ目は、ピア・カウンセリングです。障害を持つがゆえに、一般社会の中で生きていく時に、家族との関係や介助者とのトラブルなど、様々な問題をかかえて悩んでいる仲間達がまだまだ多いのが現状です。そんな時、同じ立場の仲間が、カウンセリングを通して支え合いながら、あらゆる壁を乗り越え障害を肯定していける力をつけて、リーダーシップをとれる仲間を増やすことが目的です。今年も、ピアカン集中講座をはじめ、マンスリー・ピアカンなどを実施する予定です。

 3つ目は、介助者派遣事業です。障害の状況によって、自分では介助者を探すことが困難な仲間に介助者をコーディネイトして派遣する中で、介助者の探し方や関係の作り方などのノウハウを提供していくのが目的です。

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<障害者運動の転換>

 日本の障害者運動はこれまで、行政に働きかけて既存の制度あるいは社会のあり方などを変えるために、さまざまな当事者の要求や意見をまとめ働きかけていくことを目的に運動を進めてきました。けれども、私達障害者自身、社会的に弱者という立場を崩すことはできませんでした。それに対して現在の自立生活運動は、私達当事者の生活をあらためて見つめ直し、
障害を自ら肯定することによってそれぞれが自立し、それまでサービスの受け手としてだけの立場からサービスを提供する立場へと考え方の転換をすることによって、障害者に対する社会の価値観を変えていく大きな力となっていくことを確信しています。それは、従来のように、社会的な弱者として行政に要求していくのではなく、障害者にとっての基本的な人権を守っていこうとする運動への第一歩だと言えるでしょう。
 現在、全国自立生活センター協議会(JIL)に加盟しているセンターは、78カ所になりました。 HANDS世田谷は、設立から22年を迎え(平成24年現在)、自立生活センターの中でも3番目に加盟し、
メンバーもすべて介助を必要な者で運営しています。障害を持つ当事者による、当事者のためのサービス事業がどんなに大切か私自身運営にたずさわって実感しています。 

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<今後の役割>
 
今後、自立生活センターが担っていくべき役割として次のようなものが挙げられます。
 1つ目は、若いリーダーを育成していくことです。現在、主にセンターを運営している仲間達のほとんどは 40代以上で、その人たちが活動できなくなった時、センターを継続させていくためには、これまでの運動を若い世代につなげていかなければなりません。そのためには、ピア・カウンセリング、自立生活プログラムの強化などを通して、若い障害者の意識を高めていくことが重要となります。
 2つ目は、先に述べた権利擁護活動を進めていくために今後センターとしてどうしていくかです。生活保障・住宅の確保・介護保障・都市整備・移動の確保などこれらの社会的な保障は、
障害者に限らず高齢者にも共通することとして考えていかなければならないと考えます。しかし、高齢者対策の中に障害者のことを考えていくのではなく、障害者対策として別途、行政に働きかけていくことが大切です。どのような対策が必要かを、自立生活センターが中心となってまとめていくべきでしょう。
 3つ目は、これまで就労が不可能とされてきた介助を必要とする障害者にとって、雇用の機会を拡大していくことです。私達は、障害者の立場からあらゆるサービスを見直すことによって、
一般の人々にとっても暮らしやすい社会にしていける可能性を持っています。例えば、都市計画に障害者自身が参加することや、各企業に対して高齢化社会に向けて顧客のニーズにどのようにこたえていけばいいのかということを提案することなどです。そのようなことを社会に働きかけていくのも、自立生活センターの大きな役割だと考えます。
 以上述べたように、自立生活センターは、障害者にとってのあらゆる可能性を秘めており、それを活かすも殺すも、私達障害者の関わり方ひとつなのです。